2021.06.12 11:07杓底一残水汲流千億人【しゃくていの いちざんすい ながれをくむ せんおくのひと】柄杓の底にわずかに水を残し、川に戻せば多くの人がそれを汲むことが出来る。見えない誰かを思って残すこと、還元すること。とても素晴らしい精神です。そして、とても優しい子に多い行動だと思います。
2021.04.10 14:19大地黄金【だいち おうごん】今がどんな環境であっても、縁あってそこに導かれたもの。そこで一生懸命頑張れば、その土地がいつか黄金になる。という禅語です。この場所が、この環境が悪いはずだと、さっさと諦めて離れいい土地を探したところで、次の土地でも何も育てることは出来ない。その場所、その環境で出来ること、出来る精一杯をしなかった人は場所が変わっても何も変わらないのです。なんでこんなことに。なんで自分だけ。何か上手くいかない時、ついついそんな風に思いがちですが、「今ここ」に意味があるんですね。
2021.03.25 11:46春在枝頭巳十分【はるは しとうにあって すでにじゅうぶん】一日中、野山を歩いて春を探し回ったが、見つからず帰って来てふと見上げると庭の枝に梅花が咲いていた。本当に大切な物は、探し回らなくても、いつも側にある。でも、なかなかそれに気付かないのかも知れません。
2021.03.06 10:18感応道交【かんのうどうこう】仏の働きかけと、それを感じ取る人との心が通じ、相交わる事。仏の力が人々の信仰の心に応えて、仏と人々との心が通じ合う事。お互いの信頼関係があってこそ心が通じ合います。そして、そこには相手を知りたい、相手の言わんとすることを知りたいという思いと伝えたい。この想いを伝えたいという双方の想いがあるからこそ通じ合うのだと思います。
2021.02.13 10:32本来面目【ほんらいのめんもく】本来の自分。ありのままの自分であること。道元禅師が詠んだ「春は花 夏はホトトギス 秋は月 冬は雪 涼しかりけり」という和歌の題名でもあります。
2021.02.10 10:15以心伝心【いしんでんしん】言葉などを介さずに、悟りの内容を人に伝えること。悟りは、言葉ではなく心と心で伝えるもの。ということを指す仏語です。今は、4文字熟語として広く認識されていますね。言わなくても通じ合う程の仲そう認識されていることが多いでしょう。
2021.01.24 05:17下山路是上山路【あさんのみちは これ じょうざんのみち】山を下りる道は、そのまま上る道でもあり、表裏一体である。ということを表わす禅語です。登ったから、下りているわけで、一度経験しているからこそ今から登る人に伝えられることがある。
2021.01.06 11:00関古錐【かんこすい】長年使い込んで、先が丸くなったキリのこと。このキリは先が丸くなってしまったので、もうキリとしては使えないけれど長年使い込まれた味わい深さから、捨てられることなく道具箱にしまわれているそうです。下ろしたばかりの真新しいキリは鋭く、道具としてはとても役に立つでしょう。しかし反面、熟練した者が注意深く使わなければ、自分の手さえも傷付けてしまいかねません。ここで感じるのは、もう本来の使い道ではなくなってしまった古いキリがなぜ、いくら思い入れや、味わい深さがあるからと言って、捨てられることなく道具箱にしまわれているのか?ということです。この古いキリには、穴をあけるという本来の仕事ではない、別の仕事があるからです。それは何かと言うと、真新しいキリの鋭さゆえの危険性...